インタビュー 大手学習塾 自立学習型

学研スタディエG-ALCS「ライブ授業を廃止し、チューターを中心とした運営システムを構築することで、毎日通いたくなる塾を実現」

2017年より進学塾サイン・ワン加須校と熊谷校の高校部は、ライブ授業を廃止し、映像授業と週1回のチュータリングのみの運営に一新し、新ブランド「G-ALCS」としてスタートしました。社員1名と数名のアルバイト講師のみで運営されているにも関わらず、居心地の良い雰囲気作りと、生徒一人ひとりに対する細やかなサポートを実現できている同塾。立役者である学研スタディエ首都圏事業本部の小川武志さん(以下敬称略)に、Studyplus for Schoolを導入するに至った背景や具体的な活用方法についてお話いただきます。(チューターさんと生徒さんのインタビュー記事はこちら)

どんなによいシステムでも、使い勝手が良くなければ使わなくなる

−−−本日はよろしくお願いします。今回、Studyplus for Schoolを導入するまでの背景を教えてください。

小川:かねてから教えるのは映像授業、管理するのは人という体制の塾を実現したいと思っていまして、学習管理ツールを探していました。最初は紙ベースで学習管理を行なっていたのですが、管理するのにコストがかかるので、Webで簡単にできるものがないか探していました。そのタイミングで知り合いから廣瀬代表をご紹介いただき、こちらの校舎で説明いただいたのが最初のきっかけです。

−−−導入の決め手となったのはどのあたりでしょうか?

小川:Studyplusの認知度が高く、アプリストア内でも上位をキープしている安心感は大きいですね。上位をキープしているということはデザインや操作性が良いわけですので。開発会社は沢山ありますが、どうしてももっさりしたシステムが多いんですよね。その点、Studyplusは抜群に使い勝手が良いです。またチューター達はここの卒業生がほとんどなのですが、実は彼女たちもStudyplusのヘビーユーザーでした。実際に使っていた視点で、「良いよ」と薦めてくれたことも導入を決める大きなポイントになりました。 

−−−初期のStudyplus for Schoolはもっさりしていて、ご迷惑をおかけしていたのですが…

小川:リソースが限られた中で頑張っているんだろうなというのは感じられましたし、サービスのコンセプトは自分がやりたいことと合致していたので、いち早く導入した方が意見も反映されやすく、私たちにとってもよいのではと考えました。また、サービスが成長していく絵はアプリの完成度からイメージできましたし、要望に対するリアクションも早いので、それほど心配していませんでした。リニューアル時も、先にプロトタイプを見せてもらい、要望も好き勝手言わせていただいたと思うのですが(笑)、期待通り反映してくれたので、早くリリースしてほしいなあという気持ちしかなかったですね。あとは、リリースしてからもバージョンアップのスピードが他のサービスよりも段違いに早いです。最近リリースされた、カルテのテンプレート機能も良いですね。サービスが生まれた頃から関わることができているので、大きくなってほしいなあと思います。

−−−嬉しいお言葉ありがとうございます。導入するうえで生徒様側の使いやすさを重視したということでしょうか?

小川:そうですね。どんな良いシステムでも、複雑だと使わせるだけでも大変で、結局使わなくなります。最近の生徒は、スマホアプリだと説明書がなくても直感的に利用しますし、Studyplusも直感的に操作できるデザインになっているので、生徒向けの細かいマニュアルを作成しなくても良い。その視点からも使いやすさは重要ですね。

高校部の最適解が、チューター制による学習管理だった 

−−−導入前は紙ベースで学習管理をされていたのですよね?

小川:そうですね。「マイプランノート」という自作のノートを配って、学習内容などを記録させていました。実は4年ほど試行錯誤していて、年々シンプルになっています。それでも、紙のノートだと記入する生徒としない生徒の差がどうしても出てしまうんですよね。今の時代、生徒も大きな紙のノートは持ち歩かないですし、逆にほぼ全員がスマホを持ってますので、時代はスマホだなと。

チュータリング内容の記録も「チュータリングBOOK」という自作のノートで行っていましたが、カルテのテンプレート機能ができたので、これから徐々に移行していく予定です。ノートは生徒一人ひとりに対する一覧性がある一方で、管理者はいちいち全員分引っ張り出さないといけなくて面倒くさい。Studyplus for Schoolはどちらも簡単にできるので、管理しやすいですね。

元々、進学塾サイン・ワンは小中学生をメインとして始まった塾で、高校部はそれに併設している形でした。講師は夕方に小学生、夜には中学生の指導がフルで入っています。以前は、高校生が映像授業を見に来ていて、後で声掛けようと思ったら、気づいたときにはすでに帰ってしまっているということが度々ありました。そこで、チュータリングをフォーマット化して徹底するために生まれたのが「マイプランノート」と「チュータリングBOOK」でした。

−−−Studyplus for Schoolを導入するとき、チューターの方からの反発はなかったのでしょうか?

小川:特になかったですね。導入当初、チュータリングのときにノートではなくタブレットを使うことは、ある程度スタッフに言い続ける必要がありましたが、特に若いチューターたちは抵抗もなく慣れるのも早いですね。今では問題なく導入ができています。

−−−生徒様からの反応はいかがでしょうか?

小川:1回言っただけで素直に記録を付けてくれる生徒もいれば、何回言ってもやらない生徒もいます。ただこれに関しては、記録するメリットを言い続けることが重要ですね。また、新ブランドにしてからは「こういう仕組みです」と伝えて入塾してもらっているので、導入初期よりも抵抗感はなくなってきていると思います。

−−−生徒様と職員様間のコミュニケーションに変化はありますでしょうか?

小川:まず、日々のコミュニケーション量が大幅に増えましたね。Studyplusを通じて生徒の勉強状況がわかっているので、「頑張ってるね!」とか「ちゃんとStudyplusに入力するんだよ!」など、声をかけるときのネタになっています。「日々の勉強をちゃんと塾の先生も見てくれている」と生徒が感じられることがモチベーションを維持するうえで重要ですので、今後他教室にも展開するときは、教室長から定期的に一言コメントを送ることは徹底したいと思います。

また、オフィシャルに生徒と接点を持てることは大きいですね。小中学生の時はご家庭に頻繁に電話することで接点を強めていたのですが、高校生では部活でそもそも自宅にいないことや、保護者様も把握していないことが多く、接点を持ちづらい状況がありました。

チューターを信頼して任せることで、自然と心地よい空間に

−−−具体的な運用方法を教えてください

小川:生徒は好きなときに塾に来て、好きなだけ映像授業を見られるシステムなのですが、毎週決まった時間に30分間、必ずチュータリングを行います。内容は教科等の指導ではなく、『頑張りを承認してあげる』ことが中心です。そのため、チューターの大学生にも管理画面のアカウントを発行して、「いいね」やコメントから日々の頑張りを承認してあげるように指示しています。私は基本的に後ろで見守るスタンスです。そのほうが生徒も距離が近くて相談もしやすいですし、よほどのことがなければこの体制で上手く回ります。勉強を継続するためには人の力を借りることが効果的で、「今日は塾に行きたくないけど、先生と約束しているから行く」という役割をチューターには担ってもらっています。

−−−校舎をアルバイトに任せて心配ではないですか?

小川:以前は懸念がありましたが、今は本社での研修体制を整えることで担保する方針に切り替えています。また、基本的にやりたいと言ってくれる卒業生を中心に採用しているので、安心して任せられています。校舎が良くなること、生徒のためになることであれば、自由に考えて勝手に実行していい、ただお金がかかるものだけ事前に教えてねということにしてますので、いつのまにか掲示物が見やすくなっているみたいなことがしょっちゅう起こります。やはり、スタッフが楽しく働いている空気感みたいなものは生徒にも伝わりますので、この場所が好きという感覚をスタッフ全員に持って欲しいと思っていますね。

−−−チューターへの研修はどのようなことを行なっているのでしょうか?

小川:2ヶ月に1回の頻度でチューター向け研修会を開催しています。主に映像授業に関する商品知識の共有と、「こういう高校部にしたい!」というコンセプトの共有です。あとは、「高校部はまだまだ発展途中なので、何か意見があったら言ってね」とも毎回伝えています。そうすると、チューターたちも自分たちで考えて面白くやってくれますね。マニュアルですべて指示してその通り動かすのも一つのやり方なのですが、面白みがないですし、それだとなかなか伝わらない。一番いい方法は「このツールを使って」と渡して任せてしまうことです。Studyplus for Schoolの操作性ならそれで十分ですし、チューターたちも各々が工夫して運用してくれています。

田舎や離島にも、高校生の居場所を作ってあげたい 

−−−ありがとうございます。最後に、今後実現していきたいことや展望があれば教えてください

小川:塾業界は人手不足で、少ない社員でいかに上手く運営していくかがとても重要な課題です。先生を大量に抱えることが難しいなか、Studyplus for Schoolを軸として学生スタッフ中心に回っていくモデルが出来上がれば、田舎や離島も含めて、様々な場所に高校生の居場所を作ってあげられると思っています。特に地方では中心地から少しでも離れると塾がなくなってしまいます。Studyplus for Schoolで普段の頑張りを承認してあげて、週に1回、月に1回通塾するだけでいい塾を増やすことができれば、地域間の教育格差も埋められると考えています。

−−−スタディプラスに期待することがあれば教えていただけますでしょうか?

小川:Studyplus for Schoolを活用した成功モデル・推奨モデルをパッケージ化して、誰でも簡単に活用できるようにしても面白いと思います。スタディプラスが直営校を運営してもよいと思いますし、加盟校同士で活用事例やノウハウを共有できるような場を作って発信してくれたら嬉しいですね。

 


G-ALCS

http://www.g-alcs.com/