インタビュー 導入事例

ゴールからの精緻な「逆算」で勉強はもっと効率的にできる【導入校インタビュー 学習塾STRUX 1/2】

 

〜ゴールからの「逆算」で勉強はもっと効率的にできる〜

生徒自身が、「いつ何をどういう風に勉強するべきか」を明確にするのはとても難しいです。そんな中で、生徒が勉強できるようになるためには「授業」よりも「自学自習」のサポートが大事だと語る、学習塾STRUX塾長の綱島先生。

 

同塾は、授業は一切せず、塾独自の学力レーダーチャートを活用し、生徒の学習計画やスケジューリングなどのコーチングを週一の面談で行なっています

また、適切な学習計画を立てるために、Studyplus for Schoolを活用しています。

 

「自学自習」のサポートをどのような方法で行なっているのでしょうか。

今回は綱島先生に、塾の経営方法とStudyplus for Schoolの活用について、お話を伺いました。

 

インタビューイー紹介

 学習塾STRUX 塾長 綱島将人。

 高校時代、同級生の勉強計画がうまくいっていないことに課題意識をもち、大学3年生で 学習塾STRUXを立ち上げる。独自の勉強メソッドを開発し、志望校レベルから逆算した勉強計画を生徒に指導。同時に、生徒の勉強のモチベーションにも戦略的にアプローチを行う。

著書:「現役東大生が伝えたいやってはいけない勉強法」

 

本文


ー今日はよろしくお願いいたします。

ーまずSTRUXという塾についてお聞かせください。

はい。この塾は授業をするという形ではなく、それぞれの生徒にトレーナーがついて勉強方法や、勉強の計画・進捗管理を行うというような塾になります。

 

創業背景は、自身の受験期の経験から。

 ゴールから「逆算」することでもっと効率的に勉強できるはず


 

ー全く授業をしないというのは珍しいと思うのですが、どういった経緯で創業されたのですか?

この形の塾を創業したのは、僕自身の大学受験の経験が関係しています。僕が大学受験をした時は、どうやったら勉強を効率的にできるかを自分なりに研究して、しっかり戦略を立てるために、ただ勉強するだけでなく、ビジネス書や勉強法の本を読んで乗り切りました。でも、周りを見てみると、割とがむしゃらに勉強している場合が多く、「目の前にあることをとにかくこなす」という人たちが多いように思います。

 

もちろん、一生懸命やるのは大切なことではあると思います。ですが、大学受験の場合はゴールが明確に決まっているので、そこからしっかり逆算した方が効率的に勉強できるはずです。高校時代からずっとそう思っていて、その想いを形にしたのがこの塾です。

 

ーご自身の受験時代の戦略はどういったものだったのですか?

自分がやっていた時は、各教科の各大問で何点取るかを決める、ということをやっていました。

 

合格最低点が公表されているので、だいたい合格最低点の1割増しくらいを狙って、各教科何点取らなきゃいけないかを分解します。そして、各教科の目標点数を取るために、それぞれの大問で何点取らなきゃいけないかを分解していました。

そうすることで、力を入れるべき分野とそうでない分野が明確になるので、目標点数に向かうための勉強スケジュールを立てていました。

 

「どんな参考書をやればいいのだろう」という入り口から入るんじゃなくて、「最終的に何点取るのか」とかという出口から入る形で勉強の戦略を立てたという感じです。大事なことだと思うので、この考え方はよく生徒にも話しています。

 

「逆算」と「挑戦」という二つのコンセプト


ー綱島さん自身の経験がきっかけだったのですね。

ーその中で、塾として大切にしていることをお聞かせください。

うちの塾では、「逆算」「挑戦」という大きく2つの柱があります。

 

まず「逆算」というのは、志望校合格というゴールから考えて、必要な要素を分解し、自分にとってどの科目・分野が重要かや、どの時期にどの分野に力を入れてやっていくのかという戦略を、全体的なスケジュール感を持ってやっていきましょうということです。

 

もう一つ「挑戦」というのは、今の成績云々ではなく、生徒自身が本当にいきたい大学に対してやりきろうということです。

最初はだいたい、自信を持って「ここの大学にいきたい」というのをみんな言えないですし、「行けたらいいな」ぐらいに思っている子が多いです。せっかく多くの時間をかけるのだから、生徒自身がいきたいと思う大学に対しての挑戦を最後までやりきってもらいたいという想いをすごく持っています。

 

独自のレーダーチャートを使った「逆算」

目の前の勉強が何に繋がっているのかを明確にする


 

ー「逆算」というのは具体的にどんなことをしているのですか?

逆算に関しては、ゴールと現状を分析して、そのギャップを埋めていくという考え方でやっていて、このようなレーダーチャート(編集部注:下図参照)を用いて行なっています。


これは独自で研究している評価方法で、現状の自分自身の学力レベルと目標大学の問題を解ける学力レベルをレーダーチャートにしています。

 

まずSTRUXの方で、旧帝大や有名私立大学の過去問を全て分析して、この能力がないと大学の問題が解けないというのを定義してあります。それに対して、自分自身の学力がどれくらいあるのかを、模試の成績や参考書の状況に応じて評価したものが、青色のレーダーチャートです。目標大学のレベルと自分のレベルを見ることによって、自分の何の力が足りていないのかを理解してもらっています。差が生まれていたら、その差を埋めるためにどの参考書をやらなければいけないのか、というのを全部リストアップして、本番までの間にどれくらいのスパンでどの参考書を終わらせるのかを計画に落とし込む、という感じです。

 

まとめると、逆算は主に、

①現状と第一志望校のギャップを知ってもらう

②ギャップを埋めるためにやるべきものを割り出す

③それをスケジュール感に落とし込む

という3つのステップでやっています。

 

ー具体的に、レベル2から3の差を埋めるにはこの参考書をやる、というのも定義しているのですか?

はい。各能力のレベルを1個あげるためにはどの参考書がいいのかというのを全て定義してあります。ですので、レーダーチャートにそって評価さえすれば、何をやるべきかは自ずと明確になっていくような形です。

 

ーその通りに参考書をやっていくことで、生徒さんの成績はちゃんと上がっていきますか?

そうですね。もちろん成績に関しては、基礎をやっているうちはなかなか成績は上がらないものです。例えば英語でいうと、英単語・英文法・英文解釈あたりをやっている時は、全然成績が上がらないものです。それは、そもそもこれらが試験であまり出てこない範囲だからです。ただ、応用を解けるようになるためにはそういった基礎の部分が重要になってくるので、だいたい英語だと5,6か月目ぐらいから一気に点数上がってくるかなみたいな形で。

 

実際に生徒もそんな感じで点数が伸びているなと思います。

 

ー生徒さんも成績をあげるためにやることが明確だと勉強へのモチベーションもあげやすいですよね。

そうですね。どうしても理論上成績が上がらない時期というのがあるので、そういうのをあらかじめ伝えられると、モチベーション管理にも役立つのかなと思っています。人間どうしても、期待値が高い中結果があまりでないとモチベーションが下がってしまうものなので、「ここまでは我慢の時期なんだ」というのを根拠を持って伝えていけるといいと思っています。

 

 

「挑戦」し続けるためには、志望校を決めることよりも、

決めた後に第一志望校にどれだけ惚れ込んでいけるかが大事


ーモチベーションの話が出ましたが、「挑戦」という面ではどんなことをされていますか?

挑戦的なアプローチ、いわば心の面からのアプローチとしては、第一にあるのは「志望理由の言語化」ですね。単純に志望理由を紙に書いてもらうだけじゃなくて、トレーナーがその内容を深ぼっていきます。トレーナーが詳しく質問してみたときに、すぐに言える子は多くないので、それをまた自分で調べてきてもらうということをやっています。

 

僕の考えとしては、モチベーションというのは、第一志望校への強い想いと、目の前の勉強がいかに第一志望校に繋がっているのかを実感できるか、という2つの要素が重要だと思っています。2つ目の要素に関しては「逆算」でカバーできるんですが、第一志望校への想いを強めるというのはどうしても心情的なものになってしまうのでとても難しいです。

 

実際、第一志望校を最初に決める時は、明確な理由があるわけじゃないと思うんですよね。しかも、その大学じゃなければいけない理由を見つけるのはほぼ不可能だと思っています。ですので、第一志望校を決めることよりも、「決めた後に第一志望校にどれだけ惚れ込んでいけるか」、がよっぽど重要だと、話しています。

 

そのために、第一志望校の映像をみてもらったり、先輩に会って話を聞いてもらったり、志望校に入った後どんな生活を送っていきたいのかを考えてもらったり、そういった言語化を助ける、ということをしています。

生徒が勉強できるようになるためには

「授業」よりも「自学自習」が大事だという考え方


 

ー授業は全くせず、それぞれの生徒さんにトレーナーがつかれているとのことですが、

 塾は具体的にどういった形で運営されていますか?

スタンダートプランとライトプランというのがあって、スタンダードプランでは週1回、ライトプランだと2週間に1回面談を行う形でやっています。その面談の中で、勉強方法の指導や、勉強の計画・進捗管理をしています。

 

僕たちは、先生というよりは、トレーナーやコンサルタントという立場で関わっていて、生徒が抱えている課題やゴールに対してやらなければいけないことのリストアップをしています

 

ー生徒さんはどれくらいいらっしゃいますか?

今25名ですね。

25名中17,8名がオンラインの生徒で、関西圏や東北の人が多いです。

通塾の生徒はとても少ないですね。

 

ー遠方の生徒さんたちはどういったきっかけで入っていらっしゃるのですか?

オンラインは、自分たちで運営してる「大学受験オンライン戦略会議」という勉強法のメディアからが多いですね。メディアだけでなく、イベントも定期的に開催しているので、そのイベントで塾のことを知ってもらうという形です。

 

特に東北の子たちは、そもそも近くにあまり塾がないみたいなので、オンラインで、家でもすぐにできるっていうところは気に入ってもらってるのかなと思います。

 

あとは本ですかね。僕が出した、『現役東大生が伝えたい やってはいけない勉強法』という本をみてもらって、そこ経由で入ってくれる子もいたりします。

 

ー他の塾との違いはズバリどんなところだとお考えですか?

そうですね。重きを置いているのが、「授業」なのか「自学自習」なのかで大きく違うのかなと思います。

 

生徒の受験合格を目指しているところは同じだと思うのですが、一般的な予備校さんは「生徒の理解を促進する」というところが大きな目標になってくるのではないかと思っています。ですから、授業の質や授業の定着率を追っていくと思います。

 

僕たちは、「生徒ができるようになる」ことを目標にしています。勉強ができるようになるためには、知るだけじゃ足りません。自分で演習している時が最もできるようになる、ということを伝えています。

 

ただ、多くの人がやろうとしても自学自習をできる訳ではないですし、継続するのがなかなか難しいので、正しい自学自習の仕方を「逆算」によって補填して、継続するところを「挑戦」で補填しようという風にやっています。

 

週一回の面談のみで、

生徒のモチベーションを維持するのための「見える化」


ーなるほど!自学自習に重きを置かれているんですね。

ー特にオンラインの生徒さんは、直接コミュニケーションをとることが週一回しかないと思うのですが、モチベーションは問題なく維持できていますか?

結構難しいところではありますね。毎週会ってる子は良いんですけど、2週間に1回となると接触回数が少なくなってしまって、どうしてもモチベーションっていうところは、今課題のうちの1つになってるっていうような形ですね。

 

そこへの取り組みは、先ほど「挑戦」のところでお話した「志望理由の言語化」以外にも、いくつか行なっています。

 

例えば、やっている参考書と傾向の似た入試問題を実際に面談の中で解かせてあげて、今やっている参考書はこの入試問題を解くためにやっているんだよというのを伝えてあげるということをしています。目の前の勉強がどうゴールに結びついているのかを認識させてあげるという試みです。

他にも、「褒める用テスト」と呼んでいるんですが、この参考書をやっていれば確実に成果がでるという軽い小テストを用意して、解かせてあげることで、「今までできなかったところができるようになってるじゃん」と、成長を実感させてあげるということもやっています。

 

ポイントは、いかに見える化してあげるか、だと思っています。

先ほども言ったように、勉強の場合、模試の成績が伸びてくるのはだいぶあとなので、着実にできるようになっていることを見せてあげることが重要だと思います。

 

得点をあげるためには、知識だけでなく「解答力」が不可欠


ー他に課題はありますか?

モチベーションのところが一番の課題ではあるんですが、「逆算」のところにも課題はあります。特にこの1年間は、僕たち自身で勉強を要素分解して実際に生徒に教えていく中で、抜けてる要素が見えてくるということはありました。

 

特に、得点力の部分ですね。得点をあげるためには、知識だけでなく「解答力」が不可欠なんだということに気がつきました。

やっぱり生徒の中には、参考書はもう完璧にできていて穴がないのに、もしになると点数が取れないみたいな子がいます。その原因を突き止めて行ったら、知識をどう引っ張り出してくるかや、問題を解く順番をどのようにするかや、問題をどう取捨選択するかが大きく点数に影響してくるんじゃないかということがわかってきました。

 

「逆算」では、僕たちトレーナーが勉強の「要素分解」をしているんですが、トレーナーをやっている子達は高校時代いわゆる名門出身だった子が多く、知識をうまく使って得点をもぎ取る「解答力」がある人たちが多かったです。ですので、知識さえ詰めればすぐに得点は伸びるだろうという前提で「逆算」をやってしまっていたなと思います。今ではそういった「解答力」も考慮して「逆算」しています。

 

ー出てきた課題に対してそれぞれしっかり対処していっているのですね。

 学習塾STRUXの経営の工夫をたくさん聞かせていただきました。ありがとうございます。

 


 

次回の記事にて、学習塾STRUXでのStudyplus for School活用方法についてお伺いした内容を紹介します。